老いる:精神編(4) 前回の
記事は10年以上も前の出来事。今回は2年前のことである。
ごく近所のF子さんは母の友だちである。母より2歳下。存命なら93歳だ。
F家の家族構成はうちとよく似ている。子どもは2人。長男は大阪、長女は関東。父親は10数年前に他界。
小生が松江に戻ってきたことを何より歓迎してくれたのはF子さんである。
1人暮らしだから、「お茶を飲みにこい」と、よく誘われた。
耳はかなりかなり遠いのだが、頭脳(記憶と回転)は抜群だ。
彼女は甲状腺ガン、乳癌を克服したが、新たに肺癌を抱えていた。しかし、平然としたもので、肺癌のことなど文献等で調べたことはないはずだが、「放置」である。なぜ、病院がすすめる抗ガン剤「イレッサ」を拒否するのか。いろいろしゃべってくれたが、要するに、近藤誠さんの『がん放置療法のすすめ』と同じことを言っていた。脱帽である。