<
老いる:精神編(7) 母が88歳の頃、つまり小生が松江に戻った頃、母はヘルパ-さんに、煎茶とお菓子を出すのを日課としていた。とりわけ気を配っていたのはお菓子である。(城下町・松江はお茶とお菓子にはこだわりがある)
このため、毎週のようにス-パ-・イオン内の菓子店に出かけていた。歩いて5、6分の近場だが、シルバ-カ-の母にとっては遠い。で、タクシ-である。
1000円の生菓子を買うためにそれ以上の往復タクシ-代。小生が1人で買えばいいのだが、外出と菓子選びは脳への刺激となる。といっても、毎週のタクシ-代はいかがなものかと、軽の中古車を購入しようかと考え、いろいろ調べた。車椅子を載せることができるように改造可能かどうかも含めて。
しかし・・・。
まず免許を取るのに30万円。車が30万円。合計60万円だ。これに車検代、税金、ガソリン代・・・。
で、母を毎週イオンなどに連れて行くとして、年間52回(週)のお出かけである。毎回のタクシ-代が1000円として年間5万2000円。10年で52万円だ。
てなことを考えれば、車を買うのはバカバカしい-ということになりましたとさ。